僕は俯いたまま、何もできない。


君は丸まった僕の背に手を置いて、さすってくれる。

自分を責めないでと、言われているようだった。


そして、ノートに再び書き始める。

『流歌のせいじゃない。私が弱かっただけだよ』

その言葉に僕は、首を振る。

『僕のせいだ。僕が歌恋を避けていたから』