どら焼きを一つ手に取りながら紫乃が言うと、「紫乃さんったら……!」と珠子はどこか嬉しそうに微笑む。そして、紫乃の手はそっと珠子の手に包まれた。
「私は、紫乃さんが巫女役に選ばれて嬉しいですわよ。あなたはしっかり者で責任感が強いお方ですもの。巫女に相応しいと思いますわ」
「ありがとう、珠子さん」
友人がそう言ってくれると、心に自信が溢れてくる。紫乃の顔にようやく笑みが戻った。
「巫女役、しっかり務めるよ!」
それから日々が流れて、十二月が終わる頃、雪が降り積もる中、サルタヒコ祭りは始まった。
紫乃は巫女の衣装に着替え、村長から「役目を責任を持って果たすように」と言葉をかけられた後、捧げ物を手に持ち、村人たちに見送られながら山の中へと入っていく。
「紫乃さん、頑張ってね!」
珠子の声が聞こえ、紫乃は振り返る。珠子は手を振りながら笑っていた。少し照れ臭く感じながら紫乃も笑い返し、雪が積もる山の中を歩いていく。
「私は、紫乃さんが巫女役に選ばれて嬉しいですわよ。あなたはしっかり者で責任感が強いお方ですもの。巫女に相応しいと思いますわ」
「ありがとう、珠子さん」
友人がそう言ってくれると、心に自信が溢れてくる。紫乃の顔にようやく笑みが戻った。
「巫女役、しっかり務めるよ!」
それから日々が流れて、十二月が終わる頃、雪が降り積もる中、サルタヒコ祭りは始まった。
紫乃は巫女の衣装に着替え、村長から「役目を責任を持って果たすように」と言葉をかけられた後、捧げ物を手に持ち、村人たちに見送られながら山の中へと入っていく。
「紫乃さん、頑張ってね!」
珠子の声が聞こえ、紫乃は振り返る。珠子は手を振りながら笑っていた。少し照れ臭く感じながら紫乃も笑い返し、雪が積もる山の中を歩いていく。


