❆叶恋side❆

授業中、昨日のことを思い出していた。

たくさんお祝いしてくれた。

名前も知らない人達がたくさんで。

でも、心が温かくて……。

お母さんとお父さんの夢を見てた。

目の前で殺された光景がまた広がって。

かと思えば、急に優しい夢に変わって。

朝起きれば、手に温もりが残ってた。

もしかして……虎が私をまた助けてくれたのかな。

学校が終わって玄関で靴を脱いで校門に向かう。

今日バイトだから、急がないと。

「花園さん!」

あと少しで校門という所で呼び止めてきた男。

またか……。

「好きです!俺と付き合ってください!!」

ガバッと頭を下げて手を差し出してきた男。