亡くなった両親はきっと、叶恋のことを愛していたんだろうな。

「だからね……ありがとう、歓迎してくれて」

ヤクザを嫌ってる叶恋が感謝を伝えた。

それだけでも……俺らにとっては充分で。

しばらくすると、ケーキを食べて満足したのか叶恋は眠ってしまった。

「すっげー食ったね〜この子」

「俺らの倍は食ったな」

「虎、上の部屋に寝かせてやれ」

「はい」

眠ってる叶恋を抱き上げて、部屋を出る。

やっぱ軽い……。

いろんな女を抱き上げてきたけど、ダントツで軽い。

「よいしょっと……」

ベッドに叶恋を寝かせ、俺も隣に寝転んだ。

初めて会った時から思ってたけど、やっぱこいつ可愛い顔してんな。