「そっか。俺と叶恋ちゃん3歳差なんだ」

「あ……21だっけ」

「覚えてくれてたの?嬉しいわー」

「は?違うから」

俺が組に入って……まだ3年なのか。

3年で変わったような、何も変わってないような。

「ねぇ虎……虎はこの世界好き?」

「この世界?」

「うん。反社会の世界」

好きかどうかか……。

正直、そんなこと聞かれたのは初めてで戸惑う。

でも……。

「好きも嫌いも生まれてこないな」

これだけは変わらない。

「そうなの?」

「うん。俺はこの世界でしか生きられなくなったってだけ」