「問題はここからだ、虎」

組長が瓶を片手にやって来た。

ああ……組長が酒好きなの忘れてた。

「今までと同じく遊びなら、仲間以上の関係には絶対なるな」

「組長……」

今までなら、女なんかみんな同じで身体だけの関係だった。

向こうも俺とできればそれでよかったし。

けど、おかしいよな。

「俺……どうしても、あいつだけは手に入れたい」

「まっ虎がいつもと違うのは見てわかるからさ、俺らは忠告することしかできないよ」

煌星も、組長もシュウさんもわかってくれてる。

俺はどうしても……叶恋がいい。

あの子から目を逸らせないんだ。

「虎」

名前を呼ばれて振り向けば、さっきまでダーツしてたはずの叶恋がいて。