❆虎side❆

「おいひぃ……っ」

唐揚げを頬張る叶恋。

みんな叶恋を可愛がってて、次々と料理を運んでくる。

「叶恋ちゃん美味しそうに食べるね〜」

「こんな食うなんてな」

「そして酒も強いとはな」

まだ17なのに。

「こんな美味しいご飯、久しぶり」

たまに素が出てるのか気が緩んだ証拠に口から溢れ出る本音。

12年……ずっと寂しかったんだ。

その様子、その言葉を聞いただけで白銀組の奴らはみんな察した。

花園叶恋がどういう人間か。

にしても……。

「な、なぁ叶恋」