お隣のヤクザに要注意Ⅰ

ピタッと止まった車。

周りを見れば、森で。

「虎?ここどこ?」

「俺の質問に答えて」

私のシートに手をついた虎。

なんで……なんでそんな顔するの。

そんな寂しそうな顔……。

「そんなガキじゃなくて、俺を選べよ」

「っ……ん、虎っ……」

「その顔も……他の男に見せんの?」

そう言いながら触れる唇は、舌は、優しくて。

こんな甘く熱いキスしたことはなくて、抵抗すらもできなくなった。

「はぁっ……んっ」

「あー……ほんとその声そそる。喰っていい?」

首元に虎の手がなぞられて、身体がビクンっと跳ねた。

っ……私、なんで。