お隣のヤクザに要注意Ⅰ

白銀組に、入る……。

それは私にとって、どれほど大きいものか。

結局そのまま返事もせずに帰ることにして、虎が車に乗せてくれた。

「じゃあ虎、ばいばい」

「なに言ってんの?叶恋をひとりで帰すわけなくね」

なぜか一緒に入ってきた虎。

「なんで入ってくるの」

「俺も今日仕事ないからさぁー」

リビングにある仏壇の前に座って手を合わせた。

お母さんお父さん、ごめん……私日に日にヤクザと関わってる。

ううん……もう最初から、ヤクザの下にいたんだ。

「叶恋ちゃんのお母さん、お父さん。ヤクザの俺からお願いがあります」

「虎……?」

私の隣に正座して頭を下げた虎。

なにしてるの……。