「ずっと、守ってきたつもりだから。親友だから」

ぐちゃぐちゃだった脳内が、一気に楽になった。

「ふ、ははっ……ありがとうユイ、もう大丈夫」

「ほんとに?」

「うん。今の私には羅虎がいて、ユイには葉山さんがいる。私とユイの絆と同じようにあのふたりにも絆がある。あのふたりが決めたことなら大丈夫な気がしてきた」

私とユイが組んだら最強なように、あのふたりもたぶんそうだと思うから。

私たち4人は似てると思うから。

「もう落ちるとこまで落ちたんだ。どんな現実も受け止めてみせる」

「カノ……ほんっと、強くなったねあんた」

「ユイと静流さん、羅虎と白銀組のみんなのおかげだよ」

「ふふっ、戻ろっか」

私もユイも、自然と顔色は明るくなった。

そうして、ベランダを後にした。