葉山さん……。

「煌星……」

「虎にはもう叶恋ちゃんがいる。ひとりの時の虎なら俺は一緒に行こうとは思わなかった。俺の手なんて必要ないくらい虎は強いから」

羅虎のことを見て、優しく、温かく笑った葉山さん。

ふたりには、なんとも言えない絆がある。

きっとユイもそれはわかってる。

「俺はもう、虎を傷つけられたくない。今度傷つく時は……俺も一緒だ虎」

「煌星お前、そんな理由で……」

「待ってよ。じゃあ私は?煌星は私のことなんとも思ってないってこと?」

ユイ……。

ユイが半泣きになるなんて、いつぶりだろう。

けど、どうにかふたりが神楽組に行かずに済む方法は無いのかな。

私も、ユイと同じ気持ちだから。

「カノは、それでいいの……?」