「……わかった」

必要な物だけを持って家を出て鍵を閉める。

羅虎の部屋に移動してふたりでソファに腰掛けた。

あと……限られるほどしか一緒にいれない。

「羅虎……よかったの?みんなに名前教えて」

私と葉山さんしか知らなかったのに。

羅虎は少し考えると、口を開いた。

「シュウさんも組長も、俺の恩人だ。あのふたりになら俺は全てを捧げる」

そう言う羅虎の瞳は強くて。

もう、誰にも羅虎を止められない。

「羅虎……必ず帰ってきてね」

「ありがとう叶恋。絶対守るから」

ぎゅっと優しく抱きしめられる。

お願いだから、死なないで。

私から離れないで。

神様……味方をしてください。