お隣のヤクザに要注意Ⅰ

っでも、そんなことしたら羅虎の名前が……。

「いや、いい。俺が取ってくる」

羅虎は立ち上がると、力のない足取りで歩いて行く。

しばらくすると戻ってきて、組長にファイルを渡した。

「……成瀬羅虎。お前の名前は羅虎だったのか」

静かにこくん、と頷いた羅虎。

「知ってたのは煌星と叶恋のふたりだけっす」

「そうか……このふたつの事件は繋がってる。そしておそらく、虎の父親は生きている」

「っ組長それまじ!?」

ずっと黙ってた葉山さんが声を上げた。

なんで羅虎のお父さんは行方不明になったんだろう。

「それを確認するためには神楽組に潜入するしかない。俺の勘だが、神楽組は仲間には情があるからな。そう簡単に手放すわけないだろ」

潜入……。

「……花園は行くことが出来ないだろう。向こうは花園の名前も顔も知ってる。行くということは死ぬということだ」