お隣のヤクザに要注意Ⅰ

「虎、だろ」

「……ん」

ほんの少しだけ、涙を浮かべそうな羅虎。

あれ、でも……。

「ねぇり……虎、どうやってお母さんを殺したのはお父さんだって気づいたの?」

ニュースだけを見たなら、知らないはず。

なのになんで……。

「あぁ……中学の頃にひとり、ヤクザの組長の息子がいてさ。そいつと俺と煌星の3人で過ごしてて。それで親父の仕事はヤクザだったことも、事件の細かいことも知ることができて……」

そうだったんだ……。

葉山さんはずっと、羅虎のそばにいたんだ。

昔から、今も変わらずずっと。

「ほら、気を取り直して探すぞ」

「うん」

羅虎はそう言うと、遠くに行ってしまった。

これは勘だけど……羅虎のお父さんはまだ生きてる気がする。