下着姿の母さんと裸の男。

けど俺にはそんなのどうでもよくて。

「なぁ、答えてくれよ母さん……っ!」

「うるさい!いい?あんたはね、あの人を離婚させるために仕方なく産んだのよ!!この世に生まれてこれただけでもありがたく思いなさいよ!」

頭を鈍器で殴られたみたいだった。

俺の好きな母さんはどこに行ったんだよ。

優しくて、見守ってくれて。

あの母さんは……嘘だったのかよ?

「あーなんか萎えた。おいガキ、大人の時間邪魔すんなよなぁ」

立ち上がって俺の所に近寄ってきた男。

「なんだよ、こっち来んな!」

「あぁ?ガキは黙って外で遊んでろ、よ!」

──ガッ!

その瞬間、頬を殴られてその場に倒れた。

口の中に血の味が広がる。

「母、さん……助けて」