鞄の中から鍵を取り出して見せた。

「私……隣の部屋に住んでるの」

「……え、は?」

さすがに混乱してるみたいで、何度も自分の鍵と私の鍵を見比べてる。

まぁそうなるよね……。

「え、最高なんだけど」

「は?」

「これから毎日会えるじゃん!」

……嘘でしょ。

「絶対来ないで!!お邪魔しました!!!」

「あっ」

鞄を持って、急いで家を出た。

そして隣の部屋に入って、鍵を閉める。

「ふぅ……疲れた」

電気をつければ、仏壇が目に入って。



「ヤクザなんか……大嫌い」