「あー……行けると思う」

ただあそこはあまり好きじゃない。

きっと、俺の親父のこともあの部屋にファイルに閉じてあると思うから。

「虎も来てくれる?」

「当たり前」

まぁ叶恋からのお願いならしょうがないけど。

「なぁ叶恋、お前将来の夢とかあんの?」

「夢……?」

んーと真剣に考える叶恋。

もし何かあるなら、それを叶えさせたい。

「わからない……」

わからない、か。

「虎はこの先ずっと白銀組にいる?」

「ん、そのつもり」

「私も決めなきゃなぁ……進路か」

ぎゅっと俺に抱きついてきた。

……可愛いけどめずらしい。