お隣のヤクザに要注意Ⅰ

細い腕を引いて俺の上に跨らせた。

途端に赤くなる顔。

「ちょ、虎……っ」

「叶恋……好きだ」

「ん……っ」

ちゅっと優しくキスをする。

何度も何度も。

叶恋の吐息も蕩けた瞳も、必死に俺の袖を掴む手もすべてが愛しくて。

離す気なんかさらさらねぇけど……心配。

「っはぁ……と、虎、急にどうしたの」

「悪い……抑え効かなかった」

「……何かあったの?」

俺の頬に手を添えてきた叶恋。

手……あったけぇ。

「なんも」

「もしかして、私が待たせちゃってるから?」