「え~ほんとに虎1位取ったの?」

「そんなすごいと思えないんだけど」

ふたり、虎には辛辣だよね。

なんて思ってれば、ぞろぞろとみんながやってきた。

「ほんとっすよ……」

「まじで本気出してきて圧勝だったっすもん……」

「俺ら今まで手加減されてたんじゃないかってくらいっすよ……」

そ、そんなに……?

「そういえば虎さん、組長とシュウさんが呼んでました」

「まじ?叶恋ちゃんー行ってくるわ」

「戻ってくる?」

離れた虎の袖を掴んで聞けば、頭を撫でられて。

「当たり前じゃん。ご褒美考えとけよ?」

そう言って行ってしまった。

「カノ、まじで恋してる……!」