お隣のヤクザに要注意Ⅰ

そしたら少しでもお母さんとお父さんに近づける気がして……。

「俺はもう道を間違えないと誓った。だから俺は生きてる限りあいつらを……白銀組を愛するよ」

組長につられるように空を見上げた。

私は……どう生きていきたいんだろ。

ヤクザなんて危ない世界だ。

どんなに虎が強いんだとしても、いついなくなってしまうかなんてわからない。

……やだ。

虎が、私の隣からいなくなるなんて……この世から消えてしまうなんてそんなの……やだ。

「花園のその気持ちは、大切にするべきだ。自分の気持ちを殺す必要なんかないんだよ」

「っ……でも」

「あいつを信じろ。あいつが花園をどう思ってるか一番知ってるのはお前だ」

でも……信じるのが怖い。

そう思ってしまう私は弱い。