「何か物をあげたいのはわかるけど、あいつにとって一番嬉しいのはお前との時間だ」

それが虎にとってどこまで嬉しいのかわからないけど、組長がそう言うならそうなのかな。

現に昨日まで寂しくさせたみたいだし?

「花園は海楽しんでるか?」

「うんっ!すっごく楽しい」

「よかった」

それにしても、ここの砂浜って砂サラサラしててすごく綺麗。

年に1回しか来れないなんてもったいないくらい。

「ゆっくり、少しずつ知ってけばいい。……あいつと一緒にいる覚悟があるならな」

虎と一緒にいる……覚悟?

組長がなにを言いたいのかわかんない。

覚悟ってなに?

「ま、お前なら大丈夫だろ」

ぽんっと頭を撫でた組長。

まぁ……いっか。