そう言う組長の微笑みは優しくて。

ヤクザとは思えないくらいの表情。

「でも本当にいいの?虎の好きなもの探しに付き合わせちゃって……」

「あぁ、人手が多い方がいいだろ?」

組長、優しい……!

一緒にコテージを出てとりあえず歩いてみることに。

組長とふたりで散歩って今までなかったから新鮮。

「最近、虎とはどうなんだ?」

「え、どうって?」

「花園は前よりも虎に心を開いてるみたいだから」

え、そんなバレバレなの?私。

私も自覚したのほんの最近なのに。

どうって言われてもなぁ……。

「なんか……虎は前よりも私のことよく知ってる。好きなものも嫌いなものも、私の性格も」

昨日までの3日間だって、LINEはしてたけど全部『ちゃんとご飯食べてるか』とか『女ふたりで大丈夫なのか?』とか心配しかされてない。