❆叶恋side❆

夏休みに入った。

私は相変わらず虎と白銀組に行く毎日を送ってる。

「な、なぁ叶恋ちゃん〜」

葉山さんが珍しく大量のお菓子を持ってきた。

……?

「な、なに?葉山さん怖い」

「この前の女の子、ユイちゃんに会わせて欲しいなぁなんて」

えへ、と照れくさそうに笑う葉山さん。

あぁ……やっぱりユイに落ちたか。

「はぁ?なにお前、好きな女でもできたの?」

「珍しいな、葉山が好きになる女なんて」

え、そうなの?

「葉山さん、ユイは恋愛とかそういうのは……」

一応ユイも殺し屋だけど、特殊な殺し屋なんだ。

ターゲットを惚れさせて散々遊んだ後に薬で殺す。

それを長年見てきたからこそ、ユイは誰にも恋愛感情を抱かないのを知ってる。