お隣のヤクザに要注意Ⅰ

「お邪魔します」

「はいよ〜」

ユイの家はマンションの1部屋。

相変わらず綺麗にしてるんだなぁ……。

「ソファ座ってて〜」

「うん!」

ユイはふたりぶんの飲み物を用意すると私の隣に座った。

「それで、白銀組はどう?」

「んー、普通かな。みんないい人だよ」

組長もシュウさんも葉山さんも、みんな。

相変わらず私を仲間として見てくれる。

「そっか。カノがヤクザをそう思えるなんてね」

「他のヤクザに対しては変わらないよ。でもね、虎も白銀組も……なんか他のヤクザと違うの」

「違う?」

こくんっと頷いた。

「きっとあの人たちは……極悪人じゃないってわかるの」