「そりゃ大人げなくなるだろ……嫌なんだよ、お前が俺以外の男のこと考えてんの。そんな見た目でしか見ないような男じゃなくて俺にしろよ」

「ちょ、虎なに言って……」

「だって告白されて、考えるように言われたんだろ?そんなの俺耐えれねぇって」

……ん?

虎、なんか勘違いしてる……?

「私……告白断ってきたよ?」

「……え」

きょとんっと瞬きを繰り返す虎。

もしかして、少しでも私が伊達くんと付き合うって勘違いしてた?

「その場で断ってるよ」

「はぁー……焦った。紛らわしいんだよお前」

「勝手に勘違いしたのあんたでしょ」

安心したかのように抱きしめてくる虎。

ふわっと来た虎の香りに、少しだけ……ほんの少しだけ胸が苦しくなった。