「っなんもないって」

たまにしか素の虎出さなかったくせに、なんで最近にこんなにも素の虎を出してくるの。

目を逸らそうとすれば頬を両手で添えられ虎から目を逸らせなくなる。

はぁ……言うか。

「告白……されただけだよ」

「はぁ!?いや、まぁ想像ついてはいたけど……」

おい絶対嘘だろ。

めちゃくちゃ動揺してんじゃねーか。

「……そんな顔するってことは嬉しくねぇの?」

「そんな顔って?」

「がっかりしたようなやるせない顔」

ほら、と鏡を渡されて見てみれば、曇った表情の私がいた。

「私……告白されて嬉しいって思ったことない」

「え、まじ?」

「誰かを好きになるとかよくわからない。みんな口を揃えて一目惚れとか可愛いとか……」