「お疲れ様でした〜」

そう言ってお店を出れば、もう真っ暗で。

夏でも夜の9時はさすがに暗いか。

そういえば虎迎えに来てくれるって言ってたな。

どこにいるんだろ……。

「ねぇ〜いいじゃん私と飲みに行こー?」

「そぉだよ〜美味しいお酒知ってるよ?」

ん?

よくよく見たらお店の目の前に女がたくさん群れてた。

「叶恋ちゃん、家まで送るよ」

「伊達くん」

んー……。

目を凝らして女の中心を見れば、虎がいた。

虎、女と飲みに行っちゃうのかな?

「ねーお兄さん聞いてんの?」

女が虎の腕に触れようとした、その時。

──バッ。