「んっ……。」

 重たい瞼をゆっくりと開け、今の現状を確認する。

 その瞬間、私は目の前の光景に恐怖のせいで驚愕してしまった。

「璃々、おはよ。意外と起きるの早かったね。」

「あい、さん……っ。」

 私の目の前には、愛おしそうな眼差しを向けてくる逢伊さんの姿が。

 今の私の現状はどこかのお城かと言うほどの大きな部屋のベッドの上に座っていて、目の前には逢伊さんが座っている状態。

 だけど今は、逃げないと……っ。

 逢伊さんは焦っている私を見つめながら、おもむろに頬を優しくゆっくりと撫でてきた。

「本当はこんな真似はしたくなかったんだよ。だけど璃々が俺から逃げるから。」

「だって、逢伊さんは耀太を……んんっ!」

「俺以外の男の名前を言うの、禁止。」

 また逢伊さんに強引なキスをされて、唇を塞がれる。

 しかもそのキスはだんだんと深くなってくるもので、逢伊さんは角度を変えて何度も当ててきた。

 やだっ……!やめ……っ!

 その瞬間、逢伊さんが私の服の中に手を入れてきた。