恐怖と混沌の中、果てしない狂愛に包まれる。

 私の質問に耀太は苦笑いを浮かべ、顔を歪めながら教えてくれた。

「闇重にやられたんだよ。お前が泣いて家ん中に入ったあの日、あの後物凄い形相で追いかけまわされて攻撃されて……その結果だよ。」

「ごめんなさい……っ。私の、せいで……っ。私があの時、耀太の言ったことを信じてれば……っ。」

 耀太はあの時助け舟を出してくれたのに、自ら切り捨ててしまっていた。

 申し訳なさすぎて、耀太の顔を見ることなんてできない……。

「耀太、本当にごめん……っ。あの日、嫌いなんて言って……。耀太の言われたとおりにしてたら、良かったのに……っ。」

 そんな後悔ばかりが浮かんできて、涙がとめどなく溢れてくる。

「璃々のせいじゃない。俺が説明不足なだけだったから、気にするな。お前が無事で良かったよ。」

 だけど耀太は、そんな私を怒らない。

 むしろそんな優しい言葉もかけてくれ、涙がこれ以上ないくらい溢れ出てくる。

 耀太、優しすぎだよ……っ。何でこんな時なのに、優しくしてくれるの……っ。

「あーもう、泣くな。お前が泣くと調子狂う。」