恐怖と混沌の中、果てしない狂愛に包まれる。

 どの部屋の鍵だろう?と思い、好奇心に駆られてしまう。

 きっと逢伊さんのものだと思うけど……気になるなぁ。こんな模様も鍵も初めて見たし……。

 ……少しだけなら、良いよね。

 逢伊さんには悪いことしてるけど、気になるものは気になるっ……。

 逢伊さん、ごめんなさいっ……!

 私は心の中で謝ってからそのカギを拾い上げた。

 その後でリビングに掃除用具を置いてから、この鍵の部屋を探す為お家の中を探索し始めた。



 逢伊さんのお家、意外とたくさんのお部屋があるなぁ……。

 掃除している時も、大体の部屋は鍵がかかっているし、入ったことはなかった。

 だから無性に気になってしまい、キラキラと輝いている鍵を見つめながら部屋を探した。

「どこだろ……あっ。ここ、かな……?」

 そうしてきょろきょろと探していると、ある模様がついた扉が視界に飛び込んできた。

 その模様はこの鍵と同じ模様をしていて、すぐにこの部屋だと分かった。

 ……でも、どうしてだろう。入っちゃ、いけない気がする……。