恐怖と混沌の中、果てしない狂愛に包まれる。

「璃々は黙ってろっ!こいつとは一緒にいるなっ!こいつはヤバい奴なんだ……っ!」

 ……っ!?な、何でそんな事……言うの……?

 逢伊さんは行き場を失くした私を助けてくれて、匿ってくれて……。

 今だってここは安全で、逢伊さんに守られているから玄関先でお話できているようなもの。

 なのに、どうしてっ……!

「耀太!逢伊さんのこと、悪く言わないで……!そんな事言う耀太なんて、嫌いっ……!」

「ちょ……!?待て、璃々っ!」

 私は耀太の腕を勢いよく振り落とし、走って寝室へと向かった。

 音が鳴るほど大きな音で扉を閉め、溢れ出る涙を急いで拭う。

 何で、何であんなひどいこと言うの……っ!耀太があんなに酷い男の子だって、思ってなかった……っ。

 さっき耀太に触れられたところがジンジンと痛み、それにも顔を歪める。

 もう、耀太なんて、嫌い……っ。

 そんなことを思いながら、キリなく溢れる雫を逢伊さんにバレる前に拭おうとする。

 ごしごしと指で止めようにも、やればやるほど悲しくなってきて止まらなくなる。

 泣きたいのは、逢伊さんのほうなのに、私が泣いちゃってどうするの……。