恐怖と混沌の中、果てしない狂愛に包まれる。

「耀太、今私この家で逢伊さんにお世話になってるんだけど……耀太はどうするの?」

 ゾンビから逃げてきたのなら、きっと住む場所もないと思う。

 逢伊さんに言ったら耀太も住まわせてもらえると思うけど、私が決めて良いことじゃない。

 でもだからといって耀太を放っておくことはできないし……うーん、どうしよう。

 頭をフル回転させ、耀太を見ながらどうするかを考える。

 だけどその時、耀太に強い力で腕を掴まれてしまった。

「璃々、今すぐ俺と逃げるぞ。」

「よ、耀太……?どういう、こと……?」

 突然そんな訳の分からないことを言われ、慌てて耀太に尋ねる。

 今すぐ逃げようって……ここにいたら安心なのに?

「耀太、ここは安心だよ?逢伊さんの結界もあるし、ゾンビも入ってこれな――」

「いや、ここはどこよりも危険だ!闇重のところにいたら、お前は……」

「俺が、何だって?」

 あ、逢伊さん……!?

 耀太が私の言葉を遮って話をしていた時、逢伊さんの凛とした声が玄関に響いた。