恐怖と混沌の中、果てしない狂愛に包まれる。

 ふふっ、可愛い……。

 逢伊さんの頬は思っていたよりも柔らかくて、ぷにぷにしていて触るだけでも癒される。

 ……逢伊さん、やっぱりイケメンさんだなぁ。

 まつ毛は長いし、鼻筋もシュっとしていて薄い口唇で顔全体のバランスも整っている。

 もう少しだけ、ぷにぷにしたい……。

 私は心の中で逢伊さんにごめんなさい……!と謝ってから、指でつんつんとした。

 でもその途端、私の腕がぱしっと掴まれて強い力で引き寄せられてしまう。

「まさか狸寝入りしてたら、ほっぺたぷにられるなんて思ってなかったよ。」

「へっ……?逢伊さん、起きてたん、ですか……?」

 さっきまで眠っていた可愛い顔と同じとは思えないくらい、今は不敵な笑みを浮かべてみせている。

 ま、まさか……起きてただなんて……。

 一気に恥ずかしくなり、かああっと顔に熱が集中する。

 手で顔を覆いたかったけど、逢伊さんに腕を掴まれているからどうすることもできない。

 真っ赤になった顔をどうする術もなくて俯くと、逢伊さんに名前を呼ばれた。