恐怖と混沌の中、果てしない狂愛に包まれる。

 出かけにそんなことを言われ、私は出るに出られなくなってしまった。

 確かに逢伊さんの言う通り、私の武器じゃ太刀打ちできないと思う。

 ……やっぱり私って、足手まといなのかな。

 ハンターになった時もそうだった。よく足手まといだって言われて、雑用を任されることも多かった。

 意地悪な先輩たちにそうやっていじめられて、今の私がある。

 先輩たちを見返してやろうと思って、本気で頑張って単独でも依頼を受けられるようになったから。

 逢伊さんとコンビを組むこともあって、先輩たちをぎゃふんと言わせることができたと思う。

 だけどきっと、心は弱いままなんだ。

 体が強くなっても、ハンターの技術が高くなっても、心は結局変わらない。

 もしかして逢伊さんも、私のこと足手まといだって思ってるかな?

 聞いてみなくちゃ分からないけど、そう言われたら嫌だなぁ……。

 私だって武器さえあれば戦力にはなるから、逢伊さんの武器を貸してもらえたりは……しないか。

 少し考えてみても、結局たどり着く結論は同じ。