「……ウサギ、目ぇ開けろ。お前、それ本気で言ってんのか?」




感情の読めない声がして、恐る恐る目を開けると、せんせぇの顔は目の前にあった。

今まで、見たことがないような真剣な目で真っ直ぐ見つめられると、少し怖くて……。


でも、会えなくなる前に、ちゃんと気持ちを伝えたかった。




「本気、です……わたし、1年生の時から、ずっと……っ、せんせぇのことが、好きなんです!」


「……」




涙で滲んでよく見えない視界は、せんせぇの顔を隠してしまう。

心臓は、バクバクしていて……なんて言われるんだろうって、凄く怖かった。




「お前は、ずっと……俺に、俺の話をしてたのか?」


「っ……は、ぃ……」


「頑なに好きなやつのことを言わなかったのは、その相手が俺だったからか?」


「そう、です……!」