男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

ニコニコしながら食べ進めるサラに、

「普段から料理をしていたのか?」
 ふと、カイルは疑問に思っていた事を聞いてみる。

「子供の頃からよく乳母と一緒に、遊びの延長でお菓子を作ったりしていました。
父が連れて行かれてからは使用人も減りましたし、自分が出来る家事は手伝っていたんです。」

「そうか、偉いな。」
カイルが感心して頷いてくれる。

2人でたわいも無い話をしながら食事をしていると、
ふと、これってデートになるのかしら。
と、サラは思う。

男の方と2人だけで出かけた事なんて今まで無かったから、そう思うとなんだか緊張してきてしまう。

ちらりとカイルを盗み見するが、至ったて普段と変わらない雰囲気で食事をしている。

団長はきっと慣れてるから、どうって事ないのね…。
なんだか面白くない気持ちになってしまう。そう思うと、先程のマリナとの関係も気になってしまう。

知りたいけど知りたくないようなモヤモヤした気持ちになる。
…私が聞いていい事では無いわ…

お父様が大変な時にそんな事を考えるなんて不謹慎だ。

「どうした?」

急に手が止まったサラにカイルが声をかける。

「あ、いえ…。
お父様もちゃんとお食事が取れているのかとふと思ってしまっただけです…。」

父を思うと気持ちも沈んでしまう。