男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

「ブルーノは行ってくれそうか?」

「はい。体調も問題無さそうですし、大丈夫です。」

カイルはブルーノの頭を撫でる。
「夕方に港辺りに雨が降りそうだ。
今から出れば何とか濡れずに行けると思う。
ブルーノ、頼んだぞ。」

「ブルーノは雨の中でも喜んで飛びます。
水を司る竜なので。」

「そうだったな。
ハクや赤竜は大抵、濡れるのを嫌がるから天候をつい気にしてしまう。」

「ハクは白竜だから、氷か雪を吐くのでは無いのですか?」

「いや、ハクは黒滝のアルビノなんだ。
実際の白竜は今のところ発見されていない。青竜もブルーノ以外見た事が無いが、もしかしたら寒い地方にいるのかも知れないな。」

サラは昔、お婆様から聞いたおとぎ話を思い出す。
「我が家に伝わる昔話なんですが…、
黒滝が海に落ちて亡くなった時に産み落とした卵から青竜が出てきたと言うお話しがあります。」

「興味深い話しだ。
あり得るかもしれないな。
まだ、竜については謎が多いんだ。
いつか自然界にいる竜について調査したいと思っているが…
…平和が続かない限り、そんな暇はないだろうな。」

「素敵な夢ですね。
世の中に戦が無くなればいいのに…。」

カターナ国もリアーナ国も未だ各地で内戦や暴動が起こり、平和には程遠い。