「今日、カイル団長は国王陛下に呼ばれてこの後王都に出発するから、五班の護衛4名程先発しろとダン班長に伝えてといて。」
副団長が軽口のように突然そう言う。
「はっ!」
とルーカスは食べるのを辞めて敬礼する。
「夕方までには帰る予定だ。
ハクに乗って行く。
リューク殿は研修生と強化指導に参加するのか?」
「はい。ゴイル伯爵にお願いしています。」
「長旅からの疲れもあるはずだ。余り無理はするな。
ルーカスよく見張っていろ、ケガでもさせたらボルテ公爵に顔向けできない。」
「了解です。」
ルーカスはフライドポテトを頬張りながら敬礼する。
「このポテト美味しいです!団長も食べてください。」
「リューク殿が作ったそうだ。
皆に好評で良かったな、リューク殿。」
ショーンが笑ってサラの頭をポンポンする。
「はい。」
サラも満面の笑顔で応える。
確かに美味いな。
とカイルも思うが口には出さず、リュークと嬉しそうに話すショーンに何故だかイラッとする。
リュークが来てから自分でも分からない感情に心が掻き乱される。
その笑顔は俺にだけ見せて欲しいとまで思ってしまう。
これ以上、ここでショーンと仲良く話す姿は見ていられないとカイルは立ち上がり、
「…では、食べ終わった者から解散。」
そう言って、足速に食堂を後にする。
「団長、朝から機嫌が悪いですね。」
小さな声でカミルとルーカスは顔を見合わす。



