幹部も団員も基本、皆同じ食堂で同じ食事をする。
ただ、幹部席は三段高くなっており、話し合いが出来るように広く長い机が置かれている。
騎士団の中には既婚者や貴族もいて彼らは自宅から通っているので、寄宿舎で生活しているのは平民出の若者や研修生と称して訓練に来た若い貴族出身者が多い。
カイルやショーン副団長もちゃんと郊外に邸宅を持っているが、帰るのが億劫になって居座っているだけだ。
朝の食堂はとても活気に満ちていて、今まで寂しく辺境地に暮らしていたサラにとってはとても楽しい場所だった。
「少年、このポテト美味いな。お替わりもっと持って来てくれ。」
1人の兵士がサラの手を掴んで言う。
「分かりました、ただいま用意します。」
サラはにこにこと給仕をする。
皆んながいっぱい食べてくれて嬉しい。
コツコツコツコツ…
急に兵士が静まり返り皆急いで席に着き出す。
どうしたんだろとサラは入口を振り返ると、こちらに向かってカイルとショーンが歩いてくる。
まだ軍服こそ着てないが、威厳に満ちたその姿は皆に恐れられる騎士団長そのものだった。
昨夜一緒にハクに乗った時、屈託なく笑っていた人と本当に同一人物だろうか?とサラは思う。



