一方その頃、幹部の宿泊階ではちょっとした騒動が起きていた。
護衛兼世話係のルーカスがリュークを起こしに部屋に行ったら、すでにリュークは部屋にいなかった。
慌てたルーカスはバタバタと廊下を走り回り、談話室や資料室とリュークを探す。
「どうした? ルーカス、朝から騒がしいな。」
不思議に思った、幹部最年少のカミルが部屋から顔を出す。
「リューク様がお部屋にいらっしゃらなくて。」
「ブルーノに餌でもあげてるんじゃないか?」
「そう思って、バルコニーや庭先など探したのですが…」
「ハクの厩舎か?もしかしたら団長のところでは?」
「ハクの厩舎に行ってみます。」
慌ただしくルーカスは階段を降りて行った。
「どうしたルーカスは?」
他の幹部も顔を出す。
「おはようございます。
昨日からこちらで預かっている客人が部屋に居なくて探しているんです。」
「そいつって、色白で女みたいな美少年か?」
「そうです!どこで見ましたか?」
「さっき食堂へ行ったら給仕の仕事してたぞ。コックが新入りが入ったって喜んでたが?」
「ありがとうございます。」
カミルは一言そう言って、急いで食堂に向かう。
団長が自由にしていいって言うから、これじゃルーカスの身が持たないな。



