男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

「さぁ。ハクお願いだ。そろそろ厩舎に戻ってくれ。」

行った側から実践するカイルはとても柔軟で頭の良い人だとサラは再認識した。

素直にハクは厩舎に舞い戻る。その後をブルーノもついてくる。

ハクが降りて羽をたたむ、と、グィーンとサラは何かに引っ張られ放り投げられる。
フワッと藁のベッドに降ろされて、状況を判断する。
「ブルーノ⁉︎」

急に消えたサラをカイルは慌てて追いかける。
「リューク殿、大丈夫か⁉︎」

「だ、大丈夫です。たまにブルーノに咥えられる事はあるので…子供だと思って舐められてるんですきっと。」
苦笑いしながらいつもの事だとカイルを安心させる。

「ハクの背に乗ったから嫉妬したのか?」
カイルはブルーノに聞く。プイっと横を見るブルーノはまるで拗ねてるようだ。

「大丈夫だよ。ハクにちょっと乗せてもらっただけだよ。」
サラも立ち上がりハクを撫でる。

これが信頼関係で成り立った、竜と人間の本来の姿たなのだな。とカイルは納得する。