そこからのカイルの行動は早かった。
副団長に幹部の招集を命じると、司令室にサラを伴い戻り、机に向かい何やら書き物を始める。
サラはここまで、大股で歩くカイルの後ろを懸命に小走りで追っていたが、司令室に入ると『ソファに座って待っていろ』と言われ、話しかける事も憚られる為、静かにカイルを見守りながらソファに座っている。
そうだ、ルイからの手紙を渡しそびれていたわ。きっとお父様を助けて欲しいと言う主旨の内容だと思う。今、渡すべきかしら?
チラチラと、真剣な面持ちで机に向かうカイルを垣間見る。
「どうした?」
それに気付いた様にカイルは手を止めず、サラに一瞬視線を向ける。
「あの、父の家臣だった者から手紙を預かってきました…貴方に渡す様言われていたのですが。」
「分かった、読もう。」
そう言って片手を差し出してくる。
その間も書き物をする手を止めない。
サラは急ぎカイルに近付き託された手紙を渡す。
一瞬手が触れてしまい、心臓がドキンと脈を打つ。
「すいません…。」と、小さな声で謝る。
カイルは別段、気にする事なく手を止めてサラから渡された手紙の封を切り読み始める。
副団長に幹部の招集を命じると、司令室にサラを伴い戻り、机に向かい何やら書き物を始める。
サラはここまで、大股で歩くカイルの後ろを懸命に小走りで追っていたが、司令室に入ると『ソファに座って待っていろ』と言われ、話しかける事も憚られる為、静かにカイルを見守りながらソファに座っている。
そうだ、ルイからの手紙を渡しそびれていたわ。きっとお父様を助けて欲しいと言う主旨の内容だと思う。今、渡すべきかしら?
チラチラと、真剣な面持ちで机に向かうカイルを垣間見る。
「どうした?」
それに気付いた様にカイルは手を止めず、サラに一瞬視線を向ける。
「あの、父の家臣だった者から手紙を預かってきました…貴方に渡す様言われていたのですが。」
「分かった、読もう。」
そう言って片手を差し出してくる。
その間も書き物をする手を止めない。
サラは急ぎカイルに近付き託された手紙を渡す。
一瞬手が触れてしまい、心臓がドキンと脈を打つ。
「すいません…。」と、小さな声で謝る。
カイルは別段、気にする事なく手を止めてサラから渡された手紙の封を切り読み始める。



