男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

「寒く無いか？」
と、カイルは心配する。

馬車に乗ると、朝の冷たい空気が頬を撫ぜ少し寒いが清々しい気分になる。

サラはフード付きの温かな上着を着せられているので、大丈夫だと答える。

それでもカイルは、サラにフードを被せ膝掛けをかけてくれる。
カイル様だって寒いのでは？とサラは掛けられた膝掛けを広げて、隣に座るカイルの膝にも一緒に掛ける。
二人笑い合って馬車を走らせる。

馬車の上をブルーノが気持ち良さそうに飛んで付いてくる。

厩舎に着くとやはり抜け出したブルーノを探して数人がバタバタと探し回っていた。