男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される


「カイル団長と国王陛下が仲が良いとは聞いていましたが…そんな突然来られるものなんですね。」

「ああ、あの人は時に、国王らしからぬ行動をする人だから、皆振り回されているんだ。気さくで悪い人では無いから気を揉まないで会ってやってくれ。」
そんな風に言うカイルはやっぱり凄い立場の人なんだと改めて理解した。

「分かりました…。何を着てお会いしたら良いのか後でカンナさんと吟味しなくては。」
サラは深刻な顔で言うので、

「普段のままで構わない。
むしろあまり着飾らない方がいいかも知れない。あの人は無類の女好きだからな…。」

「そうなんですか…。」
サラは瞬きを繰り返す。

「立場が立場なだけに、ショーンよりもタチが悪い。何か言われたら、すぐ俺に言ってくれ。」
偉大なる国王陛下のイメージがどんどん崩れていく。
「後、サラの事は婚約者として紹介するから、団長呼よびは辞めて欲しい。」

「わ、分かりました。なんでお呼びすれば良いですか?」

「呼び捨てで構わないが。」
笑いながらカイルが言う。

「それは無理です。」
サラは慌てて否定する。
母は父の事をなんて呼んでいただろうか?
旦那様?それとも名前で呼んでいた?

婚約者としてどう立ち回るべきか、こんな時相談できる人がいない。
後でマリー達に聞いてみよう。