男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

早速、カイルはボルテ公爵の寝ている部屋に行き、ベッドに近付き声をかける。

「お久しぶりです、ボルテ公爵様。」
頭を下げて臣下の礼を取る。

「これは…
久しくお会いしてなかったな。
カイル団長、この度は私の為に手を貸して下さったと聞いて、ありがとう。」
まだ、声に力は無いかはっきり話すボルテを目にして、昔の面影を見つけ嬉しくなる。

「こちらこそ。
微力ながらボルテ公爵様を救い出せた事、嬉しく思っております。
思いのほか、お元気になられて安堵しました。」
カイルは嬉しさを隠さず笑顔で気持ちを伝える。

「まだまだ体力が持ちませんが、何とか生きながらえた所存です。
娘のサラの事もいろいろお世話になったと聞いています。本当にありがとう。」

「いえ、御子息のリューク様の事、心よりお悔やみを申し上げます。」
一同はリュークの事に思いを馳せる。

頭を下げるカイルにボルテは笑みを浮かべて話しかける。

「リュークはとても妹思いの良い兄だった。

親より先に死んでしまった事は無念だが、きっとその魂はサラと共に生き続けるだろう。」
そう静かにボルテが言う。