男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

夕飯を食べ終え、カイルはショーンと二人で執務室に戻るとドアの前に、今や遅しとカンナが待ち構えていた。

「どうした?サラ殿に何かあったか?」

「何かあったかではごさいません。大有りです。サラお嬢様をいつまで男装させておくつもりですか?」

サラの体調が急変したのかと心配したカイルだったが、話が違って戸惑いを見せる。

「…ここは一応女人禁制であるし、サラ殿の情報を外部に漏らした輩もいたから、身の危険を感じている。
今、全団員の身元調査をしている所でまだ、安心して女である事を表沙汰には出来ないんだ。」

「それにしてもです!
せめて、あのフロアに居る時ぐらいは女性に戻ってもよろしいのでは?
ここにサラお嬢様の入り用な物をリストアップしましたので、御用立て下さいませ。」

リストを渡され面食らいながらも、全て任せようとカイルは思う。

「分かった…。俺の個人財産から使ってくれ。
ただ、本人の意志を尊重して欲しい。あまり周りで逆立っても彼女が望まないのでは意味が無い。」

「望まない訳ないじゃ無いですか。
これだから軍人は女心が分からないと言われるんですよ。」

今まで母親に隠れて気付かなかったが、娘も同じ様な性格なのだなとカイルは思う。