男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

カイルが部屋に戻って来た頃には、サラは風呂から上がっていた。

ガチャっと鍵を開けドアを開くと、サッとサラはソファの後ろに隠れる。
「何してるんだ?」

可愛すぎる動きにフッと笑ってカイルが聞く。

「えっ?カイル団長⁉︎
とっくに寝てるのかと思ってました…。」
ベッドとカイルを見比べて驚く。

「腹減ってないか?
食堂に行って食べ物を探して来た。」

「そう言えば…昨日からずっと食べてませんでした。」

「カイル団長も、もしかしてずっと食べてないんですか?」

「やる事が多すぎて忘れていた。」

「昨夜帰ってからずっとですか⁉︎」

「…ああ、サラが置いていったクッキーは食べた。」

「何でそんなに自分の事には無頓着何ですか?」

「…それさっきも聞いたな。…いいから食べるぞ。」
籠からパンやチーズ、トマトに夕飯の残りらしいマッシュポテトが出てきた。
後はりんごにバナナ。

「わぁ。美味しそうです。」
サラは、こんな夜中にこっそり食べるなんてちょっと悪い事をしてるみたいで、子供の頃を思い出してなんだか楽しくなってくる。
 
ニコニコしているサラを見てカイルは不思議に思い聞く。
「何がそんなに楽しいんだ?」

「子供の頃に兄とこっそり厨房から果物を持って来て、夜中に食べた事を思い出しました。」