男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

「もし、リューク殿の身に何かあったら、俺もその時は容赦しない。」

サラは今も何も知らずに、必死に飛んでいるのだ。
出来れば今すぐ飛んで行きたい。大丈夫だと励まし、抱きしめたい。

「お前は外部からどの様な手段で指示をもらっていたのだ?」
カイルは冷静を装い問いただす。

「いつも、指示の手紙は実家に届きました…父が教えてしまったのだと…逃げたくても逃げれませんでした。」

「そうか…。そのケイと言う男には会った事は無いのか?」

「はい…。竜を使えばお前の家なんてひと吹きで燃やせると脅された事があります。」

「カターナ国出身者かどうか分かるか?」

「それは…分かりかねます。」

「お前は役割は終えたのだ。
先程実家から父上が帰ったと連絡があった。ただ、ボルテ公爵と同じく薬漬けにされている。」

ルーカスは目を一瞬丸くして驚く、すぐに沈んだ顔に戻る。
「教えて頂きありがとうございます…」
震える声でそれだけ言うとうずくまってしまう。

「リューク殿が無事に帰ったら、聖水を分け与えてもらえるか頼むんだな。」

そう、一言残してカイルはその場を離れる。

冷たいかも知れないが、今のカイルにとってはサラの事になると冷静でいられない。