男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

鉄製のドアを開けるとハクはバサバサと舞い降りてきて鼻でカイルを押しやり餌をねだる。

「ちょっと待て、焦るな。」
カイルはハクを嗜めながら、外に置かれていた餌の入った荷台を中に入れてやる。

「俺の周りには手のかかる奴ばっかりだ。」とカイルがぼやく。
「それは私も入ってますか?」
サラが抗議する。

「自覚があるならそうじゃないか?」
少年みたいに笑ってカイルが言う。
この笑顔好きだなぁ、と見惚れてしまう。

急にどこからとも無くバサァバサァと羽音がしかと思うと黒い影が横切り、厩舎の中に舞い降りた。
勢いが良過ぎて土埃が舞う。
咄嗟にカイルはサラを庇う様に立ち、思わず咳込む。

「何なんだ?」
2人土埃を手で払い退け、目を凝らす。

「ブルーノ!!お帰りなさい。」