男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される

「いつ出発ですか?昨日の疲れも残ってるのに…」
サラは心配顔でカイルを見上げる。

「心配しなくても大丈夫だ。
野戦の場合は1ヶ月以上野宿は当たり前だ。どこでも寝れる。」
欲を言えばもう少しサラと居たかったが…。
心の中でそう思い苦笑いをする。

今まで誰にも執着してこなかったからか、帰りたい場所が出来てしまった自分は今、弱くなっていないだろうか。

「一つ約束してくれないか?
必ず、何があっても誰を犠牲にしても自分の身を1番優先にして欲しい。
出来るなら危ない事はして欲しくない。

…俺の為だと思って聞いてくれ。」

「では、カイル団長も誰かの盾になってその身を削るのは辞めてくれますか?」

カイルは言葉に詰まる。
どう思ってサラは言っているのだろうか?
自分と同じ気持ちで…?

それを今、問うのは重過ぎる…。

「そう簡単に死なないから心配するな。」
そう言ってサラを優しく抱きしめる。